今すぐ行うこと
- NASの電源を切り、各ディスクにベイ番号を書き、NAS上で修復やリビルドを始めないでください。
- ディスクをPCにつなぎ、初期化の提案はキャンセルして、全ディスクのイメージを別の保存先に作ります。
- イメージからRAIDを仮想再構築してスキャンし、ファイルを別のディスクにコピーします。
手順
NASを止めてディスクに印を付ける
NASがまだ応答するなら正常にシャットダウンします。修復、リビルド、初期化は実行しないでください。ディスクを外す前に各ディスクへベイ番号を書きます。ディスクの順番がそのまま配列の順番です。
接続して初期化をキャンセル
デスクトップのSATAポートにつなぐか、ディスクごとにUSBドッキングステーションを一台ずつ使います。WindowsはNASのファイルシステムを読めず、ディスクの管理が初期化を求めることがあります。初期化は新しいパーティション表を書き込むので、毎回キャンセルを押してください。
先に状態を確認
ディスクの状態とツールを開き、各ディスクのS.M.A.R.T.の概要を見ます。代替処理済みや保留中のセクタがある、あるいはカチカチ音がするディスクは読む回数を最小限にすべきなので、最初に一度だけイメージを作ります。
全ディスクのイメージを作る
ディスクごとに不安定なドライブのイメージ作成(不良セクタをスキップ)を実行し、すべてのイメージが入る空き容量のある別のディスクに保存します。読めない領域は飛ばして.mapファイルに記録され、中断したイメージは再開できます。
イメージからRAIDを再構築
ディスクから RAID を再構築を開き、イメージをベイの順に追加します。Linux RAID(mdadm)の情報が見つかったら、提案されたレベル、チャンクサイズ、順番を適用して確認し、仮想 RAID を構築を押します。一台欠けたRAID 5は、そのディスクを外したまま構築するとパリティから復元されます。
仮想RAIDをスキャン
この RAID をスキャンを押します。ext4ボリュームはフォルダーと名前がそのままの状態で読み取り専用で開くので、共有フォルダーを直接コピーできます。削除したファイルを探すならバランス スキャンも実行します。
別のディスクにコピー
復元したファイルは、NASのディスクでもイメージを置いたディスクでもない別のディスクに保存します。アプリは仮想RAIDの構成ディスクへの保存を拒否します。
NASがディスクに実際に保存している形
家庭や小規模オフィス向けのNASの多くはLinuxで動いています。各ディスクは小さなシステム用パーティションと一つの大きなデータ用パーティションに分かれ、データ用パーティションはmdadmのソフトウェアRAIDでまとめられます。その上にボリュームがあり、多くはext4かBtrfsで、ストレージプールや柔軟なRAID方式のためのLVM層の中にあることもあります。FileFix Ultimateはmdadmのスーパーブロックを検出し、RAID 0、1、5、JBODとして組み立てられます。
Synology Hybrid RAIDのような柔軟な方式は、複数のmdadm配列をLVMで結合します。こうしたボリュームが読めるかどうかは作られ方しだいです。仮想RAIDを組み立ててもファイルシステムが現れなければ、データはアプリが読めない層にあるので、あれこれ試さずそこで止めてください。SynologyとQNAPは各所有者の商標で、例として挙げただけであり、FileFix Ultimateとは提携関係にありません。
Btrfs、ZFS、RAID 6、RAID 10は非対応です
最近のSynologyのボリュームはBtrfsが多く、QuTS heroを使うQNAPの製品はZFSを使います。FileFix Ultimateはどちらのファイルシステムも読めず、RAID 6とRAID 10も組み立てられません。該当する場合の現実的な方法は、同じ種類のNASに全ディスクを順番どおりに入れる、そのファイルシステム用のLinuxツールを使う、復旧業者に相談する、のいずれかです。どの方法でも元のディスクを守れるので、先にイメージを作っておく価値はあります。
NASで先にリビルドしてはいけない理由
リビルドは残りの全ディスクの全セクタを読み、新しいディスクに書き込みます。二台目が弱っていると途中で壊れ、縮退状態でも読めていた配列がまったく読めなくなることがあります。違うディスクを交換したり初期化を受け入れたりすると、仮想再構築に必要な情報が上書きされるおそれもあります。
以前に配列から外れたディスクにも注意してください。そこには古いデータがあり、他と混ぜるとファイルが壊れます。NASのログで最初に故障したディスクがわかるなら、RAID 5の再構築ではそのディスクを外します。
復元できない場合
- ボリュームがBtrfsやZFS、配列がRAID 6やRAID 10、または共有フォルダーが暗号化されている場合。
- RAID 5でディスクが二台以上ないか読めない場合、またはRAID 0で一台でも欠けている場合。
- ディスクがカチカチ鳴る、認識されない、接続が切れ続ける場合は、ソフトではなく復旧業者が必要です。
- 全NASディスクのイメージを置ける空き容量が別のディスクにない場合。
FileFix Ultimateでできること
- 復元量の制限なしで、個人利用は無料。すべてのNASディスクとイメージを読み取り専用で読みます。
- ディスクやイメージからRAID 0、1、5、JBODを仮想再構築し、mdadmの情報を検出し、RAID 5の欠けた一台をパリティから復元します。
- 不良セクタを飛ばし、.mapファイルを残し、再開もできるドライブイメージを作ります。
- ext2、ext3、ext4ボリュームを読み取り専用で開き、構成ディスクへの保存を防ぎます。
FileFix Ultimate は個人利用なら無料で、オフラインで動作し、復元元のドライブには書き込みません。業務利用にはPC 1台ごとに1年間のライセンスが必要です。実行前に署名を確認してください。
よく寄せられる質問
イメージを作らず実ディスクから直接RAIDを再構築できますか?
RAID再構築の画面は物理ディスクも受け付け、読み取りだけを行います。それでも各ディスクを一度だけ読み、以後の試行はすべてイメージで行うほうが安全です。
ディスクの順番は重要ですか?
はい。一覧の順番が配列の順番です。mdadmの情報があればそこから順番が提案されますが、書き留めたベイ番号と照らし合わせる習慣をおすすめします。
イメージにはどれくらいの容量が必要ですか?
使用量ではなく、全NASディスクの容量の合計が目安です。4 TBのディスク四台なら、別のディスクに約16 TBの空きが必要です。
この方法でNASで削除したファイルも戻せますか?
場合によります。RAIDを組み立てた後、バランス スキャンが削除されたext4のファイルを探しますが、ext4は削除ファイルの情報を多く消すため名前が戻らないことが多く、シグネチャ検索が中心になります。NASのごみ箱が有効だったなら、まずそのフォルダーを確認してください。